諏訪保育園

諏訪保育園は大阪市内にある住宅が密集している地域に古くからある保育園。

敷地は広いけれども、後から隣地を購入して増やしていったため形が複雑で敷地の接道部分も少なく道路の幅員が狭いため計画は難航。園舎の形や建設・解体の順序を熟考し計画を実行した。

園舎の正面は2層分を空けた贅沢なピロティが園庭まで続き、正面から奥まった園庭で子供が遊ぶ姿を望むことができる。ピロティの天井が高いため園庭設備の為にトラック等の大型の車の進入も可能である。

ピロティの下は駐輪場になっており、多人数の自転車の保護者の送り迎えも問題なく行える。
そして雨の日も楽に子どもを自転車に乗せることができる。また、日差しの暑い日はここで遊ぶ事もでき、園児全員が集まれるので広さがあるので園で力を入れているマーチングなどの練習も雨天を気にせず行うことができる。使用目的が限定されないフリースペースとなっている。

保育園を楽しんで通えるようにとの在来種によって構成されたアクアテラリウムを設置。
自然のものが少ない地域なので、自然に近い形のものから生き物の生態を見て感じ取れるように、また壁面を伝う水の音によって心をお穏やかにできたらとの希望を形にした。

3階のバルコニーからスロープを登ると屋上園庭があり、低年齢の子供たちが遊びやすいように人工芝を敷き詰め子供たちが安心してゆっくり遊べるようになっている。
スロープは登り降りが大好きな子供たちの為だけでなく、保育者が階段だと降りる際の補助に係る労力を減らす効果も期待している。

保育室の配置は、子供の為より保育者がより保育しやすい事に重点を置き配置。何度も打合せをして限られた形の中で最善の形を追求した。