昨年話題になった「ウッドショック」に続いて「アイアンショック」がプラスされ建設費の高騰が続いている。
東京オリンピックが終わったら建設費は下がるのでは?と思いきやここ1年で資材関係全般が上昇し建設費高騰につながっている。
特に鋼材の価格は1年前と比べ30%を超える勢いになっていて、木材も80%を超える上昇が続いている。
これは日本に限らず世界で資材の高騰はおこっており、しばらく続くと思われる。世界経済の急速な加速とコロナ禍における生産調整や
物流のひっ迫、輸送コストの増加、円安等いろいろ要因が重なって起こっている。
また、半導体不足により設備機器の生産が大幅に遅れていて、納期の定まらない製品が多く出てきている。
現に照明器具や給湯器など納品されず、この3月に竣工を向かえる現場に影響がでている。
鋼材の価格指数(一般財団法人 建設物価調査会出典)
2011年を100とすると、2021年末は140と上昇している。ここ1年で急上昇している。
建設費全般で見ても価格の上昇は同じように上がっている。
建設費の価格指数(一般財団法人 建設物価調査会出典)
施設の建設には当然ながら予算がある。
今後の工事では業者を選定するにあたり、入札の不調や大幅な設計変更で減額予算を再作成しなければならない事態が予想される。
施設整備の補助金は毎年少しは上がっているがこの建設費急騰には追い付いていない。
施設整備の実行には大きな注意が必要になってきている。