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第7回キッズデザイン賞 受賞

2013.07.05

雨に濡れたアジサイの緑が瑞々しいこの季節は、期待に心が躍るキッズデザイン賞発表の季節です。

昨年は「熊本学園大学付属敬愛幼稚園」で、時設計として初めてキッズデザイン賞を頂きました。

受賞の通知を受け、手を取り合い喜び合ったのが昨日のことのようです。その高揚感の中、また新たなチャレンジが全国各地の園舎設計で始まりました。
そして今日、「みのる認定こども園」(静岡県富士市)で第7回キッズデザイン賞受賞といううれしいニュースが届きました。
受賞作は、富士市郊外の住宅地で長い歴史をもつ幼稚園が、保育園部門を加えた“認定こども園”として新たな歴史をスタートさせるプロジェクトです。

 

 みのるこども園

 

後ろに世界遺産の富士山を間近に望み、前には富士市の街並みと太平洋を一望する雄大なロケーション、野生の鹿も棲む雑木林に囲まれた緑豊かな環境、この優れた立地環境の中で、「園舎は森のように優しく子どもたちを包み込むものでありたい」、「太平洋を一望する雄大な眺望を日々眺めながら広い世界を感じる開かれた園舎でありたい」、様々なテーマを田中理事長先生はじめ多くの先生方と対話を重ね、みんなで創り上げていきました。

先生方の高い理想と子ども達への深い愛情、そして現実的な使い勝手や機能が徐々に具体的な図面となっていきます。
「それいいね!!」、会議室に歓声が上がったアイディアや閃きがそれに彩りを与えていきます。主役である子ども達の姿を図面の中に重ねながら、一人ひとりが一つのイメージを共有し設計がまとまりました。
構造は敬愛幼稚園に引き続き、空間構造のトップランナーであるJSDです。

厚さ12センチのアーチ梁の連続で構成された繊細な躯体が、鉄筋コンクリート構造とは思えない優しく包み込むような保育空間を可能にしてくれました。JSDは私達のモノづくりの強力なエンジンです。いつも感謝しています。
84枚に及ぶ連続アーチの型枠など、気の遠くなるような私達の設計図と真正面から向き合い、驚くべき施工精度でそれを完成させてくれた井上建設、匠の職人の皆さんとも受賞の喜びを共有したいと思います。
また、補助事業としての認定こども園開設に関わる複雑で多岐に渡る手続き、設計に対する細部に渡る助言、指導を頂いた静岡県、富士市の皆様にも改めて感謝の意を表したいと思います。

 

この受賞は、こうした多くの関係者がタッグを組み、それぞれの立場で情熱を傾けた協働作業とその成果に与えられた輝かしい勲章です。(m)

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