認定こども園設計、幼稚園設計、
保育園設計などの園舎設計
昨今、保育の質や働き方改革について議論が起こっていますが、その一端を担うのが、「ノンコンタクトタイム」の確保です。
ノンコンタクトタイムとは、
保育現場において通常の8時間の勤務時間内に発⽣する休憩時間とは別に、
物理的に⼦どもたちと離れ、各種業務を⾏うことができる場所、時間のことです。
ノンコンタクトタイムの確保は、保育のチーム力や保育の質の向上、保育士が仕事のやりがいを実感するのに効果的です。
そのため、「ノンコンタクトタイム」の確保へ向けてこども家庭庁も様々な補助金を打ち出しています。
(補助金の内容については別の記事でお話します。)
実際にノンコンタクトタイムの確保のために取り組みをされている
⿅児島県薩摩川内市の「川内すわこども園SECOND」を例に挙げ、
おとなのためのリソーススペース(ノンコンタクトスペース)についてご紹介します。
▽川内すわこども園SECOND 外観
▽保育Labo(事務・職員スペース)
⾃席を決めないフリーアクセススペースとしたエリアです。
個⼈の書類・教材等は移動式キャビネットに収め、⾃⾝のキャビネットを移動して、空いている席を利⽤し作業をしており、
座る席によって、毎⽇、⽬に⼊る景⾊や先⽣たちの顔ぶれが違うため新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができているそうです。
▽tetote cafe(ノンコンタクトスペース)
基本的には保育者のスペースとしていますが、来園者への対応、保護者との談話スペースも兼ねたお部屋です。
Caféスペースは⽞関のすぐ脇に配置し、保護者がいつでも気軽に利⽤できるように外部からも⽴ち⼊ることができる設計となっているので、
保護者がほっと⼀息ついたり、保護者同⼠の交流スペースとしても利⽤できるように、フレキシブルに使⽤しています。
▽BUSHITSU(部室)
保育者の作業スペースを設けており、各種保育記録の作成、教材の準備や製作、少⼈数でのミーティング、保育の振り返りなどに使⽤しています。
扉はないですが半個室となっているため、管理スペースの中でも集中して仕事に取り組むことができるつくりとなっています。
また、ソフト⾯の対応として、勤務中の保育者の中で1⽇⼦どもと関わらない「記録の⽇」を設定しているそうです。
事務作業や⾏事の準備など集中的に⾏える勤務体制の取り組みにより、残業量が減り、⼼に余裕ができることで⽇々の保育をより良いものにすることに繋がっています。
ノンコンタクトタイムの確保は⼦どもたちと直接かかわるコンタクトタイムをより充実したものにするために重要であり、
さらには保育者同⼠の連携や安全な保育を⾏うためには必要不可⽋と⾔っても過⾔ではないでしょう。