学校法人島田中央学園
みどり認定こども園

outline

静岡県にある認定こども園です。「元気に遊ぶ子」を教育目標に、幼児期の成長の中で大切なものを育てます。

建 築 主 :学校法人島田中央学園
理事長 五藤泰弘
施   工 :大河原建設株式会社
開   設 :2014年3月3日
受   賞 :第8回キッズデザイン
賞奨励賞
キッズデザイン協議会
会長賞
掲   載 :建築技術2014年9月号

ホームページアドレス
ホームページhttp://midori.shimada-chuoh.ed.jp

施 設 名学校法人島田中央学園
みどり認定こども園
延床面積1735.10㎡
所 在 地静岡県島田市大柳南308
構  造
定  員幼稚園児143名
保育園児17名
合計160名
竣  工2014年3月
midorinintei







島田市では初となる「認定こども園」の建設
小子化の進行や家族・地域を取り巻く環境が変化する中、女性の社会進出、保護者や地域の多様なニーズに応えるために平成18年にスタートした認定こども園制度。
このプロジェクトは静岡県島田市で長い歴史を持つ幼稚園が、老朽化に伴う園舎建替えに際し、既存の幼稚園機能に保育園機能を加えた認定こども園として新たな歴史をスタートさせるプロジェクトです。

島田市では初めての事例となるこの「認定こども園」の建設には、補助制度「平成25年度安心こども基金」を活用しています。2部屋の乳児保育室、6部屋の幼児保育室の他に「子育て支援事業」の機能として子育て支援室や相談室を併設しています。

田園風景の中の落ち着いた環境
計画地は静岡県島田市の南部に位置し、周辺には東に大井川の雄大な流れがあり、また西には牧之原台地の美しい茶園の風景がつづいています。
東名高速道路吉田IC、まだ真新しい静岡空港にも程近く、人や物の動きが活発化しているエリアの中にあって、計画地は田園風景の中に住宅地が広がる落ち着いた環境を保っています。
小中学校も近く、認定こども園の誕生により地域の子育て環境がさらに充実しました。
共有空間の核、半屋外仕様の大空間「オーバルホール」
6クラス152人の幼児保育室を2階に上げたことで、地上部分(1階)に広々とした共有空間が生まれました。

遊戯ホールと園庭、園舎と園庭の中間領域として大きな共有空間の核となっているのが、再生木デッキ材をスノコ状に敷き詰めた半屋外仕様の大空間「オーバルホール」です。
オーバルホール外周の木製サッシと遊戯室の可動間仕切りをフル開放することで、園庭とホール、またはホール同士が空間的につながります。吹抜けの上と下では見る・見られるの関係が生まれ、年齢の垣根を越えた交流が生まれています。0 ~ 5歳までのこども達が互いに労り合い育ち合う認定こども園のメリットが、この場所から芽生え園全体へと波及しているようです。
学校法人島田中央学園 みどり認定こども園
学校法人島田中央学園 みどり認定こども園
回遊性の高い自遊空間『ボクらのアリーナ』
ホール吹抜けを取り巻くように廊下からブリッジへと連続する一周60mの途切れない動線が、屋内外を巡り回遊性を創出しています。
こども達や保育士の創意工夫によって多彩な活用法が次々と生まれているこの自由空間は、『ボクらのアリーナ』です。

一方、本園にはモニュメントを兼ねた樹形のすべり台「みんなの樹」やクライミングとネットを組み合わせた「ジャックと豆の木」、雨宿りができ送迎バスの乗降スペースも兼ねる大きなエントランス庇「空に浮ぶ庇」などの特徴的な空間とデザインが散りばめられています。大空間からスモールスペースまで多彩な共有空間が保育環境にゆとりと楽しみを与えています。
Client お客様からのメッセージ
お客様の声
Staff スタッフのメッセージ
こどもの身長の10倍近い天井高でこどものスケール感覚を凌駕する大空間。ヨーロッパの遺構を思わせる楕円形のアリーナと列柱。ストライプ状の天窓スリットから差し込む陽光がつくりだす絵画的陰影・・・

園の中心でありこども達の心のよりどころとなる共有地(Common)を、幼児期の原風景となるような劇的な場所にしたい。そしてこの空間を自由な発想で思う存分使いこなして欲しい。そんな思いでデザインしました。


インタビュー 学校法人島田中央学園 五藤泰弘理事長先生聞き手 時設計 菊地宏行(みどり認定こども園オーバルホールにて)

菊地
今日は、完成した新園舎のシンボルとも言えるこのオーバルホールにて、理事長先生の新園舎に対する想い、設計に対する考え方などを改めてお聞きできればと考えています。
五藤理事長
これまでの幼稚園を新しく認定こども園として建替えるということで、幼稚園しか経験してこなかった私達にとって0歳から5歳までのこども達が一つ屋根の下で生活し学ぶ施設がどのようなものであるべきか?異年齢のこども達を繋ぐ中心的な空間が必要ではないか?時設計さんには最初にそんな問いかけをしたことを覚えています。
菊地
その様な理事長先生のお話しを受け、私達も社内で大いに議論を重ね、最終的にこのオーバルホールを中心とした園舎の構成をご提案させて頂きました。このダイナミックな空間をお伝えするために模型やCGなどを見て頂きましたが、その時の感想はいかがでしたでしょうか?
五藤理事長
いや、とても驚きましたね。でも、最初にお話しした0歳から5歳児までのこども達が交流する大きな空間とは、まさにこんな空間ではないかと思いました。そしてこの空間を様々な発想でいろんな使い方をしていく、こども達の工夫次第でそこから新しい遊びがどんどん生まれる、そう思いました。そういう意味で一見余分とも思えるこの空間が、新しい園にとって、実は非常に大事な場、必要な空間なのだと思いました。完成した今は、これをつくって良かったとつくづく思います。
菊地
私達はこのオーバルホールを「ボクらのアリーナ」というコンセプトでご提案致しました。この春はここで卒園式を行ったと伺っています。
五藤理事長
2月の完成でしたので、年長のこども達がこの新園舎で過ごす時間はわずかでした。最後の思い出になればと、ここで卒園式を行いました。今までの「卒園式はホールで」という固定概念から離れ、先生たちからこのホールでの卒園式をとの声で実現したものです。そういう新しい発想が先生たちから生まれ、やがて子ども達にも波及していくのだなと感じました。
この園舎で、この空間と共にこども達が成長していく姿が楽しみです。私たちが掲げる「元気に遊ぶ子」「明日が待たれるこども園」が実践されていくものと信じています。
担当者 松坂 俊一
PAGE TOP